こどもNISAって、本当に必要?調べてみたら「使い道」がよく分からなくなった

こどもNISAが始まるらしい。

前回のジュニアNISAも利用していたので、今回の制度についても比較的早い段階から気になっていました。

「来年くらいから始まりそう」という話を聞いたのは、2~3か月ほど前だったでしょうか。

最初は、

「今回も使えそうだな」

くらいに思っていました。

ところが、調べてみると少し事情が違いました。

今回のこどもNISAは、0~17歳が対象で、年間投資枠は60万円。非課税保有限度額は600万円です。

※こどもNISAの制度概要は、財務省・金融庁の資料を参考にしています。

そして、投資できる商品は、成人のNISAでいう「つみたて投資枠」と同じ、一定の投資信託に限られます。

金融庁:つみたて投資枠対象商品⁠

ここで、ちょっとがっかりしました。

ジュニアNISAでは、もっと自由に商品を選べたから。

私は投資先を考えるのが好きなので、

「モメンタムもいいな」 「NASDAQ100もいいな」 「NASDAQ100ゴールドプラスも面白いな、でもレバレッジは無理そう」

などと考えていたのですが、こどもNISAではそう簡単にはいきません。

そこで、ふと思いました。

そもそも、こどもNISAって何のために使うんだろう?

目次

教育費のためではない

まず、我が家ではこどもNISAを教育費のためには考えていません。

教育費については、ある程度すでに準備できていると考えているからです。

もちろん、これから塾や大学などでどんどんお金はかかるでしょう。

でも、

「大学の学費が心配だから、こどもNISAで積み立てよう」

という発想ではありません。

では、子どもの資産形成のため?

それなら確かに目的としては分かります。

でも、そこでまた別の疑問が出てきました。

わざわざ子どもの口座に分ける必要があるのだろうか?

親のNISAでよくない?

例えば、親が子どもの教育費や将来のお金を含めて資産形成をしているとします。

親のNISAでインデックス投資をしている。

子どものために使う可能性があるお金も、親の資産として持っている。

これなら、必要になったときに親が売却して教育費に充てればいい。

一方、こどもNISAに入れたお金は、子どもの資産です。

しかも、未成年のうちは自由に親が引き出せるわけではありません。

こどもNISAでは、12歳以降であれば一定の要件のもとで払い出しが可能ですが、資金の使途が子どものためであることや、子どもの同意を示す書面などが必要になります。成人後のNISAのように自由に払い出せるわけではありません。

金融庁:令和8年度税制改正について(NISAの年齢要件見直し)⁠

これを見て、

「教育費なら、親の資産として持っておいたほうが使いやすいんじゃない?」

と思いました。

もちろん、家庭によって事情は違います。

でも、一般的な家庭で「NISAの1,800万円を全部埋めたうえで、さらに子どものNISAも使う」というケースは、そこまで多くないのではないでしょうか。

だったら、まずは親自身のNISAを使う。

それでも子どものためのお金を別に運用したい。

そうなったときに、初めてこどもNISAの意味が出てくるように思います。

そもそも「子どもの資産」に分ける必要があるのか

ここも、私が少し引っかかったところです。

例えば親がかなりハイリスクな投資をしていて、

「親のお金はレバレッジ商品中心」 「子どものお金はインデックス投資」

というように運用方針を明確に分けるなら、口座を分ける意味はあると思います。

でも、

「親もインデックス」 「子どももインデックス」

だったら、

「わざわざ分ける必要ってあるのかな?」

と思ってしまう。

預金なら、

「子どものためのお金を別口座にしておかないと、つい使ってしまう」

ということもあるでしょう。

でも、長期の資産運用が前提なら、親の資産として管理していても、それほど問題はないように思います。

結局、

こどもNISAを使う目的がはっきりしないと、口座を分ける意味も見えにくい。

私にはそんなふうに感じました。

じゃあ、こどもNISAはいらないのか?

ここまで考えると、

「じゃあ、こどもNISAなんていらないんじゃない?」

となります。

実際、私はかなりそう思いました。

親のNISAをまだ十分に使えていない。

教育費もこれから必要。

そんな家庭なら、まず親自身の資産形成を優先したほうがいいのではないか。

逆に、ものすごく資産に余裕がある家庭なら、年間60万円という枠では少なく感じるかもしれない。

その中間くらい。

親のNISAはある程度使える。でも、子どもにも別枠で資産を残したい。

そんな家庭なら使い道があるのかな、というのが今のところの私の感想です。

なんだか、ちょっと中途半端に見えてきました。

でも、私はこどもNISAを使うと思う

ここまで書いておいて、私はこどもNISAを使うつもりです。

矛盾していますね。

でも、理由があります。

私の場合、まず自分の資産形成を優先します。

サイドFIREできるくらいの資産は作りたいと思っています。

これは、もう既定路線です。

(笑)

そうなると、将来的には親のNISAを使い切っても、さらに余裕資金が出てくる可能性があります。

そのお金をどうするか。

自分で全部持っておくのもいい。

でも、どうせ最終的には子どもに渡す可能性が高いのであれば、早いうちから少しずつ子どもに渡してしまって、その長い時間を運用に使ってもらえばいいのではないか。

そう考えました。

「お金」ではなく「時間」を渡す

我が家では、すでに子ども1人あたり100万円くらいの資産があります。

そこに、年間20~30万円くらいを追加していく。

15~18歳くらいまで続けるイメージです。

大学生になれば、さすがに教育費などでお金もかかるので、そこで積み立ては止めるつもりです。

そうすると、大学を卒業する頃には500~1,000万円くらいになっていたらいいなと思っています。

もちろん、これはきっちりした目標額ではありません。

相場次第で大きく変わります。

「そんなにうまくいくのか?」という話でもあります。

あくまで、

そうなっていたら面白いな、という妄想です。

ただ、今すでに100万円ほどあり、そこに毎年少しずつ追加して、10年、15年と運用する。

そう考えると、500万円くらいは「夢のような金額」という感覚でもありません。

そして、私が子どもに渡したいのは、500万円そのものだけではありません。

そのお金を長い時間運用できる状態です。

大学を卒業したときに、

「このお金は好きに使っていいよ」

と渡す。

でも、私としては、

「できれば、そのまま運用してくれたらもっといいな」

と思っています。

無理に貯金をしなくてもいい。

何かやりたいことができたときに使える。

それでいて、資産そのものは運用を続けている。

そんな状態を作ってあげられたら、人生の選択肢は少し増えるんじゃないかと思っています。

将来渡すなら、早く渡したほうがいい?

ここにはもう一つ理由があります。

将来、子どもに渡すつもりのお金なら、40年後にまとめて渡すより、早いうちから少しずつ渡してしまったほうがいいのではないか。

そんな考えです。

例えば、毎年20万円。

親からすると、今の20万円はそれほど大きな金額ではないかもしれません。

でも、それを子どもが若いうちから運用して、40年という時間を使ったらどうなるでしょう。

同じ20万円でも、時間が加わることで意味が変わります。

これは相続税をどうこうという話だけではありません。

むしろ私が面白いと思っているのは、

「将来渡すお金を、今から子どもの時間に乗せておく」

という考え方です。

親の口座で40年間運用して、最後に子どもへ渡す。

それよりも、

今のうちから少しずつ子どもの資産にして、その資産を子どもの時間で育てていく。

将来的な資産移転という意味でも、こちらのほうが我が家には合っているように感じます。

もちろん、贈与には税制上のルールがあります。

「毎年いくらなら必ず大丈夫」という単純な話ではないので、実際に行う場合は贈与税などの制度を確認する必要があります。

ここではあくまで、私がどう考えているかという話です。

こどもNISAは「教育費のため」じゃなくてもいい

ここまで考えて、私の中ではこどもNISAの位置づけが少し変わりました。

最初は、

「子どものためのNISA」

くらいに思っていました。

でも今は、

「子どもに将来渡す資産を、早い段階から育てておくための器」

というイメージです。

そして、その使い方なら我が家には意味があります。

親の資産形成を優先する。

教育費は親の資産から出す。

そのうえで、将来的に余るお金が出てきたら、子どもに少しずつ渡していく。

そして、そのお金を子ども自身の長い時間を使って運用してもらう。

こう考えると、こどもNISAを使う理由が見えてきました。

ただ、みんなに必要だとは思わない

だからといって、

「こどもNISAはおすすめです!」

とは思いません。

むしろ、今回調べてみて思ったのは、

目的がないなら、無理に使う必要はないのでは?

ということです。

教育費なら、親の資産として持っておいたほうが使いやすいかもしれない。

親自身のNISAをまだ十分に使えていないなら、まずは親の資産形成を優先したほうがいいかもしれない。

子どもに運用を教えるという目的なら、また別の意味が出てくるかもしれない。

そして私のように、

「親の資産形成はある程度進める」 「将来的に余るお金が出てくる」 「そのお金は最終的に子どもに渡すつもり」 「だったら早くから渡して、時間を味方につけてもらおう」

という家庭なら、こどもNISAを使う意味が出てくる。

そんな制度なのではないかと思っています。

こどもNISAについて調べてみた結果、私が最初に期待していたほど万能な制度ではありませんでした。

でも、だからこそ、

「何のために使うのか?」

を考えるきっかけにはなりました。

制度があるから使う。

非課税だから使う。

ではなく、

「このお金を、誰のために、いつから、どう育てたいのか」

を先に考える。

その結果、我が家では使う。

でも、使わないという選択も十分ありだと思っています。

こどもNISA、あなたなら何のために使いますか?

参考:こどもNISAの制度について
・財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」
・金融庁「令和8年度税制改正について」
・金融庁「つみたて投資枠対象商品」

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