「日本の金利、本当に2%まで上がるのかな?」
最近、そんなことを考えるようになりました。
住宅ローンを変動金利で借りている身としては、金利が上がれば当然、返済額も増えます。
ただ、私は2023年に中古マンションを購入したとき、変動金利を選んだことを今のところ後悔していません。
そもそも当時から固定金利はそれなりに高く、10年固定でも2%程度の商品があったと記憶しています。
私の場合は中古マンションで、旧借地権という少しクセのある物件だったこともあり、住宅ローンの選択肢がそれほど自由だったわけでもありません。
10年固定にしても、その後は結局どうするのか。
それなら変動金利で数年間でも低い金利の恩恵を受けられればいい。
そんな考えで変動金利を選びました。
そして数年経った今、ふと思います。
もし住宅ローン金利が2%まで上がったら、我が家はどうなるんだろう?
計算してみました。
住宅ローン金利が2%になると、我が家はどうなる?
我が家の住宅ローンは、ざっくり4,000万円。
細かい条件は少し違いますが、イメージとして金利が2%になった場合を考えてみます。
現在の返済額から考えると、私の場合は月3万円程度の負担増になる可能性があります。
月3万円。
こう書くと、結構大きいですよね。
年間では約36万円です。
ただ、冷静に考えてみると、家計が赤字になるほどの金額ではありません。
毎月の投資額のほうが3万円以上大きいので、金利が2%になったとしても、住宅ローンが払えなくなるような話ではありません。
「破産するかもしれない」というほどの危機感はありません。
では、問題ないのか。
私はそうも思いません。
月3万円は「投資資金」が消えるということ
私の場合、金利が上がって月3万円の負担が増えるということは、
毎月3万円、投資に回せるお金が減る
ということでもあります。
もちろん、すでにある程度の資産を形成しているので、資産全体から考えれば月3万円はそれほど大きな金額ではありません。
資産形成への影響も、長い目で見れば限定的だと思っています。
でも、ちょっと悔しい。
月3万円あれば、何ができるでしょうか。
子どもの習い事に使うこともできます。
家族で少し良いものを食べることもできます。
旅行に使うこともできます。
もちろん、そのまま投資して将来の資産にすることもできます。
つまり、金利上昇による月3万円の負担は、単に「住宅ローンが3万円高くなる」というだけではありません。
本来なら自分で使い道を決められた3万円が、利息として消えていく。
そう考えると、やっぱり面白くありません(笑)。
サイドFIREを考えると、金利上昇はさらに嫌になる
そして私の場合、もう一つ問題があります。
私は将来的にサイドFIRE、つまり「働き方を自分で選べる状態」を目指しています。
そう考えると、金利上昇は現役中だけの問題ではありません。
現役中は、
金利上昇 → 住宅ローン返済増加 → 投資に回せるお金が減る
となります。
そしてFIRE後に住宅ローンが残っていれば、
金利上昇 → 住宅費増加 → FIRE後の生活費も増える
となります。
つまり、資産形成中にも効いてくるし、資産形成が終わった後にも効いてくる。
これは地味に嫌な話です。
仮に毎月3万円の追加負担だとしても、年間では36万円。
投資資金として考えれば、決してゼロではありません。
一方で、私の場合はすでに形成した資産もあるので、これだけでサイドFIREの計画が崩れるとは思っていません。
ここは重要なところです。
「払えない」のではなく、「払えるけれど、その分だけ自由になるのが少し遠くなる」
という話なのです。
では、金利2%は住宅ローンだけの問題なのか?
ここで少し視点を広げてみます。
住宅ローンを借りているのは個人だけではありません。
企業も銀行からお金を借りています。
設備投資をしたり、工場を建てたり、店舗を増やしたり、運転資金を確保したり。
企業にとって借入金は、事業を成長させるための重要な道具です。
ところが金利が上がると、その借金に対する利息も増えます。
すると、
金利上昇
↓
利払い増加
↓
利益減少
↓
設備投資や採用などを抑える
↓
景気にも影響する
という流れが起こります。
もちろん、すべての企業が同じように苦しくなるわけではありません。
借金が少ない企業や、利益率が高い企業、価格転嫁ができる企業などは影響を吸収しやすいでしょう。
逆に、借入金が多く利益率の低い企業ほど、金利上昇の影響を受けやすくなります。
実際、帝国データバンクの2026年9月の試算では、企業の借入金利が現状から1%上昇した場合、1社あたり平均で年間約185.8万円の支払利息増加となり、経常利益を平均7.7%押し下げるとされています。また、対象企業の約6.2%が新たに経常赤字に転じる可能性があるという試算も出ています。
帝国データバンク「日銀の追加利上げが企業に与える影響度調査(2026年9月)」
もちろん、これは一定の前提を置いた試算なので、「金利が1%上がったら6.2%の企業が倒産する」という意味ではありません。
それでも、金利上昇が企業の利益や投資行動に影響することはイメージできます。
住宅ローン利用者も金利上昇を意識している
住宅ローンを借りている人にとっても、金利上昇はすでに他人事ではありません。
住宅金融支援機構の2025年10月調査では、住宅ローン返済者の約4割が、借入当初と比べて実質的な返済負担感が「大きくなった」「やや大きくなった」と回答しています。
また、変動金利タイプの利用者では、今後の返済に対する不安として「物価の上昇」が57.0%、「借入金利の上昇」が55.0%となっています。
住宅ローンを借りている人にとって、金利上昇と物価上昇はすでに現実的な問題になっているようです。
では、日本は本当に金利2%まで上げられるのか?
ここで最初の疑問に戻ります。
日本は、本当に金利2%まで上げられるのでしょうか?
現在の日銀の政策金利は、2026年9月の金融政策決定会合で1.25%程度に引き上げられました。
ここからさらに上がって2%。
数字だけを見ると、あと0.75%です。
「たった0.75%」とも言えます。
でも、その0.75%が家計や企業に与える影響は決してゼロではありません。
住宅ローンを抱える家庭。
借入金の多い企業。
これから住宅を購入する人。
設備投資を考えている企業。
そして、金利上昇によって消費や投資が弱くなれば、日本経済全体にも影響が出てきます。
もちろん、金利上昇にはプラスの面もあります。
預金金利が上がれば、預金を持っている人にはメリットがあります。
また、金利が上がること自体が、日本経済が以前よりも「金利のある世界」に戻ってきたことの表れとも考えられます。
だから単純に「金利は上げないほうがいい」と言い切れる話でもありません。
ただ、借金をしている側からすると、やっぱり負担は増えます。
私は変動金利を選んだことを後悔していない
ここまで書いておいてですが、私は2023年に変動金利を選んだことを後悔していません。
当時の固定金利はすでにそれなりの水準でした。
私の場合、物件の条件も少し特殊でした。
10年固定にしたところで、その後の金利リスクがなくなるわけでもありません。
それなら変動金利で低い金利の期間を使いながら、金利上昇に耐えられる家計を作っておこう。
そんな考えでした。
実際、数年間は低い金利で返済できました。
今後金利が上がったとしても、ある程度は耐えられるように住宅ローンを組んでいます。
だから「変動金利にして失敗した」という感覚はありません。
ただし、
「耐えられる」と「上がってほしい」は全然違います。
ここは声を大にして言いたい(笑)。
金利上昇は、破産するかどうかだけで考えない
住宅ローンの金利が2%になったとき、
「払えなくなるか?」
だけを考えると、私の場合はそこまで大きな問題ではありません。
でも、
「毎月いくら投資に回せなくなるか?」
「サイドFIREまでの期間にどんな影響があるか?」
「FIRE後の生活費はいくら増えるか?」
まで考えると、見え方が変わります。
そして企業についても同じです。
金利上昇によって、いきなり倒産する企業ばかりではありません。
まず利益が減る。
投資を控える。
採用を控える。
新しい事業を始めるのをためらう。
そうした小さな変化が積み重なって、景気に影響していくのだと思います。
だからこそ、私は最近、
「日本は金利2%まで本当に耐えられるのかな?」
と考えるようになりました。
自分の住宅ローンだけを見れば、2%でも何とかなる。
でも、日本中の家庭や企業が同じように金利上昇の影響を受けるとしたら、話は少し違ってきます。
私は会社員としても、投資家としても、できれば金利はあまり上がってほしくありません。
住宅ローンは何とか耐えられる。
資産形成への影響も限定的。
それでも、月3万円あればできることは結構あります。
できればその3万円、住宅ローンの利息ではなく、子どものことや投資や、家族との時間に使いたい。
そんなことを考えながら、
「そもそも日本経済は、どこまで金利上昇に耐えられるんだろう?」
と、もう少し考えてみたいと思います。
あなたなら、金利2%をどう考えますか?
